保育士が辛いと感じるとき嬉しいと感じるとき

保育士が辛いと感じるとき嬉しいと感じるとき

小学生の女子の「将来になりたい職業」の上位にランキングされている職業が保育士です。しかし大阪などの保育士募集や採用を見ると1870件(ハローワーク)あります。これはランキングには上位するものの色んな面で断念している人が多いことの表れでしょう。しかし高校生や大学生の女性にとっても憧れの職業ですね。そんな一度は憧れる職業でもありますが、小さい子どもと一緒に遊んだり、歌を歌ったり何かを作ったりととても楽しい仕事というイメージがありますね。
 
そんな中で、現役の保育士さんの思いを確かめますと、イメージと現実の違いというものが明らかになってきます。保育士の仕事は楽しいが、かなりの激務だということです。ここでは、現役の保育士さんが辛いと感じるときと、嬉しいと感じるときの体験を聞きながら、ポイントを解説していきます。同じような経験や悩みを持たれている方の励みになればと思います。
 
ここでは、体験談も含めて

1.保育士が辛いと感じるとき

  1. ・命を預かるということ
  2. ・仕事量が多い!拘束時間が長い
  3. ・トラブル!
  4. ・悩んで実践、反省の繰り返し

2.保育士が嬉しいと感じるとき

  1. ・子どもとの関わりで
  2. ・人の成長として
  3. ・先生冥利につきる
  4. ・社会に貢献できる役割として
  5. ・「先生が担任で良かった」
をご紹介します。
 

1.保育士が辛いと感じるとき

・命を預かるということ

体験談1
『私は保育士3年目です。はっきり言って辛いです。先日いつものように保育を進めていたときのことです。Aちゃんが走っていて、園庭のジャングルジムに歯をぶつけてしまったのです。口から血が出て、大泣き状態でした。すぐにAちゃんを歯医者に連れて行って診てもらいましたが、歯が欠けておりどうしようもなかったのですが、幸いにも乳歯だったことが救いでした。
 
しかし、歯茎の部分も打撲していましたので「今晩は痛むかもしれませんね。」と医師はおっしゃいました。保育の一環として外遊びをしていたときのことでしたので、駆けつけてこられたAちゃんの保護者の方も「ご迷惑をおかけしまして」と言っていただきましたのでほっとしたのですが、なぜ、こんな事故になってしまったんだろうか、防げなかったのかなど、保育園としても話し合ったのですが、先輩保育士からは「ジャングルジムの前で待たせるべきだった」や「園児のことだから衝突は起こるもの、どんな配慮をしていたの?」という厳しいご意見も出ました。
 
その場から逃げ出したくなるほど辛かったことが思い出されます。その時は、夜も眠れませんでした。園児のことの心配とともに、私の指導力のなさの反省をさせられました。次の日、Aちゃんはお休みでした。保護者の方の連絡では「まだ痛むということで、今日も歯医者に連れて行く」というものでした。ただ、辛いという思いでその日を過ごしたことを思い出します。』
 
ポイント1
同じような体験をされた方もおられるでしょう。保育士にとっては、保護者の方から預かった園児を、一日の思い出とともに保護者に引き渡すことですね。園児がけがをしますと、保育士は辛くなります。小さな擦り傷だったとしても、保護者の方にきちんと説明をしなければならないからです。
 
保護者の方が、家庭で大切に育てられている園児を預かる、命を預かるといってもいいでしょう。ですから小さな擦り傷でさえきちんとした説明が要ります。保護者の方にもよりますが、心配のあまり、保育士にきつくあたられる場合もあるのです。けがだけでなく、急な発熱などにも適切な対応が必要です。対応を一つ間違えば命に関わることなのです。
 

体験談2

『私が担任として初めて受け持ったときのことです。お手洗い休憩をしているときにAちゃんが廊下でもどしてしまったのです。汚物処理の経験がなかった私は、すぐにAちゃんを手洗いまで連れて行き、うがいをさせたり、手を洗わせたりしました。その時には汚物のことを考えていなかったのです。戻ってみますと、ベテランの先生が汚物処理をしてくださっており、他の園児も教室に入らせていただいていたので、ほっとしたのですが・・・
 
その後、Aちゃんは母親と一緒に病院に行き、園に連絡が入りました。「ノロウイルス」だったのです。「ひょっとしたら、他の園児が感染しているかもしれないよ。」とベテランの先生が言われ、私は辛い夜を過ごすことになってしまったのです。(Aちゃんは大丈夫だろうか。もし他の子に感染していたらどうしよう。)という悲痛な思いで一睡もできずに朝を迎えました。
 
保育園に早く着いて、Aちゃんの母親に電話をかけ様子を聞くとともに、他の園児からお休みの電話がないか待ちました。辛い時間でした。そのときは、誰にも感染せず胸をなでおろしたのですが、その後ベテランの先生と園長先生から厳しく指導を受けたのは言うまでもありません。』
 
ポイント2
保育士さんならお分かりでしょうが、園児がもどしたら、まず周りの園児を遠ざけなければなりませんね。感染はあっという間に広がることがあります。自身もマスクや薄手の手袋を用意し、塩素系漂白剤をかけて換気を十分にすることです。一つ間違えば命に関わるノロウイルスなどの感染症です。そのことをしっかりと分かっておかないと「もし自分のミスで他の子に感染していたら」と辛い日々を送ることになってしまうのです。
 
保育士を経験した方なら誰もが命に関わる出来事に遭遇されています。何度もドキッとされたことがあると思います。そんなことによって「保育することが怖くなった」という保育士さんもおられます。でも、園児全員の命を守る非常に重要な仕事をしているという自覚を持つことも、保育士として大切な資質なのです。